電力会社の切替手順と違約金の注意点
電力会社の切替は、2016年の小売全面自由化以降ごく一般的な手続きになりました。切替費用は原則0円、工事も原則不要、今の会社への解約連絡も不要です。 それでも「面倒そう」「何か罠がありそう」と感じて先送りしている方のために、 必要な準備物から申し込み後の流れ、違約金や失敗しやすいケースまでを一通り解説します。
切替の全体像
申し込みはWebで10分程度。その後は切替先の電力会社が 「スイッチング支援システム」という事業者間の共通の仕組みを通じて手続きを進めるため、 利用者がやることはほとんどありません。実際に切り替わるのは 原則として申し込み後の次回検針日以降です。
切り替えても電気は同じ送配電網から届くため、電気の品質や停電のしやすさは一切変わりません。 スマートメーターが未設置の場合は交換が行われますが、費用は原則かからず、 立ち会いも原則不要です。
事前に準備するもの
手元に「検針票(電気ご使用量のお知らせ)」またはWeb会員ページを用意し、次の4つを確認します。
- お客さま番号 — 現在契約中の電力会社での契約識別番号
- 供給地点特定番号 — 全国で一意の22桁の番号。 住所ではなく「電気の供給地点」を特定する番号で、切替手続きの要です
- 契約アンペア(または契約容量) — 切替先での契約条件の初期値になります
- 月別の使用量(kWh) — 直近12か月分あると、プラン比較の精度が大きく上がります
紙の検針票が廃止されている会社も多いため、その場合はWeb会員ページで確認します。 引越しと同時の切替では供給地点特定番号が分からないことがありますが、 切替先のサポートで調べてもらえる場合があります。
切替の5ステップ
- 現状把握 — 検針票・会員ページで上記4点と、 現在のプラン名・解約条件を確認する
- プラン比較 — 自分の使用量で年間コストを試算して比較する。エリア別の比較ページや、ワットクのAI試算が使えます
- 申し込み — 切替先の公式サイトから申し込む。 入力するのは氏名・住所・供給地点特定番号・お客さま番号・支払い方法など
- 解約連絡は不要 — 現在の会社への連絡は原則不要で、 切替先が手続きを代行します(引越しを伴う場合は例外的に自分での解約連絡が必要)
- 切替完了を待つ — 次回検針日以降に自動で切り替わり、 完了通知が届きます
違約金・解約金のパターン
家庭向けプランの解約条件は、おおむね次の3パターンに分かれます。
- 解約金0円・縛りなし — 現在の主流。いつでも無料で再切替できます
- 契約期間あり・更新月以外は解約金 — 1年契約で数千円程度の解約事務手数料を設定する例があります
- キャンペーン条件付き — 割引やポイント特典の適用条件として最低利用期間が設定されている場合があります
当サイトの電力会社別ページでは、 掲載各社の解約金・契約条件を一覧できます。 大手電力の従量電灯(規制料金)には解約金はありません。
失敗しやすい5つのケース
- オール電化住宅 — 深夜割引つきの専用プラン契約中に一般プランへ切り替えると、 かえって高くなることが多いため、オール電化対応プラン同士で比較が必要です
- マンションの一括受電 — 建物全体で高圧一括契約をしている場合、 個別の切替はできません
- 市場連動型プランの理解不足 — 単価が市場価格で変動するリスクの性質を 理解せずに契約するとトラブルのもとです。市場連動型プランの解説を先にご覧ください
- セット割の条件見落とし — ガスセット割などは適用条件があり、 条件を満たさないと試算どおりになりません
- 引越しシーズンの申し込み — 3〜4月は手続きが混み合い、 切替完了まで通常より時間がかかることがあります
切替後に確認すること
- 初回請求の内訳(基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金)が 申し込んだプランの条件どおりか確認する
- 切替先のWeb会員ページに登録し、毎月の使用量を確認できるようにしておく
- 燃料費調整額は毎月変わるため、数か月に一度は請求額の推移を見る習慣をつける
切替は一度きりのイベントではありません。解約金0円のプランなら、 生活の変化や料金改定に合わせて定期的に見直すのが合理的です。
関連ページ
※ 当ページの解説は一般論であり、個別の契約条件は各社の約款が優先されます。 最終的な料金・契約条件は必ず各電力会社の公式サイトでご確認ください。 当サイトはアフィリエイトプログラムにより電力会社等から報酬を受け取ることがあります。